日立ステレオ電蓄ＰＳＧ−５５５の修理

故障状況：音が徐々に小さくなり又徐々に大きくなる。その繰り返し。
　　　　　　 選局時に雑音（ガリ音）が出る。

パイロットランプ（ＰＬ）は点灯するが真空管が点灯していない。
（ＰＬはヒータートランス使用だった）

１．テスターで各真空管のヒーター電圧を確認。
２．しかし指針が振れて一定しない。
　　ヒーター回路がＯＮ、ＯＦＦを繰り返している。

シャーシーの取り出し

３．真空管ソケットの接触不良を疑い各ソケットを
　　清掃、間隙調整。結果は変わらず。
　　ヒーター回路はＯＮ、ＯＦＦを繰り返す。

４，電源電圧を７０Ｖ位に設定し各真空管の
　　ヒーター端子を一本づつ短絡。
　　１２ＢＡ６のヒーター回路を短絡すると直った。
　　　

５．１２ＢＡ６のソケットを点検したが異常なし。
　　真空管をはずし直接接続、状況は同じであった。
　　結局真空管の不良であった。
　　ヒーターの切れかかりの現象なのか？
　　ヒーターの断線初期症状としてこんな現象が
　　現れるのでしょうか？
   （真空管が暖まると断、冷えると接となるようだ）
　　テスターでは導通有り。
　　　

５．出力間のＧ１の電圧が＋０．２ｖ位有ったので
　　コンデンサを交換。
　　　

外したコンデンサの絶縁を測定
100V-3.08MΩ
新品は測定不能（１００ＭΩ以上）　　　

平滑コンデンサに４７０ｕｆが後付けされていた。
外すとハムが大きくなるのでこのままにした。
整流管は傍熱管なので大丈夫かな。

修理完了！
レコード試聴　大橋節夫とﾊﾆｰｱｲﾗﾝﾀﾞｰｽ　「南国の夜」

大橋節夫氏ご逝去　Ｈ１８年６月７日　８：３７ａｍ　８１歳
ご冥福をお祈りします。

※選局時の雑音（ガリ）はバリコンの回転軸に
　 ポリコールキングを吹きかけたら解消した。

2006,6,9